>>> 反応有機化学
教 授
角田 鉄人
Tetsuto Tsunoda

内線5531

助 手
堀川 美津代
Mitsuyo Horikawai

内線5532

助 手
加耒 裕人
Hiroto Kaku

内線5533

助 手
西井 健
Takeshi NIshii

内線5532

●研究課題

1

 有用な有機反応及び試薬の開発

 Development of Useful Reagents and New Methods for Organic Synthesis

2

 不斉分子認識能を有する機能性分子の設計と合成

 Design and Synthesis of Functional Molecules for Chiral Recognition

薬学の基礎であり、生命現象を理解するためにも不可欠な有機化学は、今世紀になって飛躍的に発展した。しかし、今日の有機化学には、より効率的な、より選択的な、そしてより環境に配慮したものであることが求められている。これら課題に対し、当研究室では二つのテーマを柱にして取り組んでいる。これまでの研究成果を以下に紹介する。
一つは、有用な有機反応の開発及び新しい試薬の開発を目指した研究である。先ず,不斉アザクライゼン転位(式1)を開発することにより、連続する二つの不斉中心の立体化学を制御する方法を確立した。不斉補助基を容易に導入、除去する方法も見出しているので、利用価値の高い反応になっている。また、新しい光延(みつのぶ)試薬の開発とそれを利用した反応(式2)の開発も手掛けている。光延反応は、反応の一般性、信頼性、応用性の広さ故、有機合成化学を支える重要な素反応の一つである。しかし、反応の効率は利用する求核剤のpKaに大きく依存していた。新試薬によりpKaの制約は大幅に緩和され、炭素-炭素結合形成反応すら可能となった。これらの素反応を利用して幾つかの生物活性化合物を効率良く合成した。
第二のテーマは,不斉分子認識能を有する機能性分子の設計と合成,さらにそれを用いた有用な反応の開発を目標としたものである.これまでに、光学活性ホストの作る不斉結晶場での包接結晶化と、ラセミ化現象を組み合わせて,効率的に光学活性α-置換環状ケトンを調整する方法(デラセミ化法)を開発できた。さらに分子認識の様子も明らかにした。
今後は、上述したテーマをさらに発展させるとともに、これまでに開発した反応を利用し、興味深い生物活性を有する化合物を効率的に合成していきたい。さらに、これらの反応を触媒反応に改良していくことも課題と考えている。

fig1.gif (23917 バイト)

fig2.gif (27394 バイト)
●最近の主要論文

1

アザクライゼン転位とその周辺−発想と展開− 角田鉄人, 伊東syou.gif (1366 バイト) . 有機合成化学協会誌, 52, 113-120 (1994)

2

A Stereoselective Synthesis of (-)-Isoiridomyrmecin. Application of the Asymmetric Aza-Claisen Rearrangement. T. Tsunoda, S. Tatsuki, K. Kataoka, and S. Ito Chem. Lett., 543-546 (1994).

3

Novel Reactivity of Stabilized Methylenetributylphosphorane: A New Mitsunobu Reagent. T. Tsunoda, F. Ozaki, and S. Ito Tetrahedron Lett., 35, 5081-5082 (1994).

4

Mitsunobu-type Alkylation of p-Toluenesulfonamide. A Convenient New Route to Primary and Secondary Amines. T. Tsunoda, H. Yamamoto, K. Goda, and S. Ito Tetrahedron Lett., 37, 2457-2458 (1996).

5

Mitsunobu-type Alkylation with Active Methine Compounds. T. Tsunoda, C. Nagino, M. Oguri, and S. Ito Tetrahedron Lett., 37, 2459-2462 (1996).

6

Formation of Heterocycles by the Mitsunobu Reaction. Stereoselective Synthesis of (+)-a-Skytanthine. T. Tsunoda, F. Ozaki, N. Shirakata, Y. Tamaoka, H. Yamamoto, and S. Ito Tetrahedron Lett., 37, 2463-2466 (1996).

7

Deracemization of 2-Alkylcyclohexanones Utilizing Host-Guest Molecular Association with Optically Active Host Compounds in Basic Suspension Media. T. Tsunoda, H. Kaku, M. Nagaku, and E. Okuyama. Tetrahedron Lett., 38, 7759-7760 (1997).

8

新しい光延試薬の創製 角田鉄人, 伊東syou.gif (1366 バイト) . 有機合成化学協会誌, 55, 631-641 (1997).