徳島文理大学・大学院 薬学研究科

薬学部6年制課程卒業者及び同等の学力を有すると認められる人対象の4年制博士課程の大学院である。平成24年の春に発足した。徳島キャンパスと香川キャンパスの合同大学院となっている。社会人の入学・秋入学も歓迎する。

学位

博士(薬学)(Doctor of Philosophy in Pharmaceutical Sciences)

理念とミッション

本研究科は、臨床的課題に主軸をおいた研究領域において、医療薬学分野と基礎薬学分野が融合した薬学の特色を生かした教育・研究を推進する。これにより、自然科学に裏付けられた実際的で高度な専門的知識・技術を修得し、創造力・判断力を含む問題提起能力と問題解決能力の研鑽を積んで、探求心と向上心、研究者としての独創性、さらには医療人としての広い視野と高い倫理観を身に付け、医療現場で薬物治療の専門職として指導的役割を果たす薬剤師及び医薬品開発の中心的な役割を担える研究者を養成する。これらの教育を通して、国民から信頼され、尊敬され、人類の健康増進に真に奉仕し、地域社会の発展に貢献する人材の育成を図ることを目的とする。本大学院においては臨床的課題に主軸をおいた研究領域において、薬学の特色である「医療薬学分野と基礎薬学分野が融合」した教育・研究を推進する。この理念に基づいて、自然科学に裏付けられた実際的で高度な専門的知識・技術を修得し、創造力・判断力を含む問題提起能力と問題解決能力の研鑽を積み、探求心と向上心、研究能力を備えた薬剤師としての独創性と医療人としての広い視野と高い倫理観を身に付けることをミッションとする。

アドミッションポリシー

医療・医薬品開発現場の中心的役割を担える薬剤師もしくは研究者になることを希望する学生を求める。探究心と向上心、研究能力を備えた薬剤師としての独創性、さらには医療人としての広い視野と高い倫理観を身につけ、医療現場で薬物治療の専門職として指導的役割を果たす薬剤師、ならびに医薬品開発の中心的な役割を担える研究能力を備えた薬剤師もしくは研究者になることを希望する人材及び、人類の健康増進に奉仕し、地域社会の発展に貢献する希望を抱く人材を求める。
(入学試験の基本方針)
英語(生物)、英語(化学)において、研究活動に必要な英語力を評価する。
面接において、研究能力や倫理観、志望動機などを評価する。

受験資格

(1) 6年制薬学部を卒業もしくは当該年度の入学までに卒業見込みの者
(2) 修士の学位を有する者及び当該年度の入学までに同学位取得見込みの者
(3) 本学において(1)と同等以上の学力があると認められた者
(4) (1)以外の者で、医療・薬物療法分野を志望する場合は、(2)〜(3)のいずれかに該当し、かつ薬剤師の資格を有する者

カリキュラムポリシー (4つの専門領域分野)

高度な専門知識と問題解決能力を生かし医療分野および関連業界で活躍する専門家を育成するため、本研究科に①〜⑤分野を設置し、ディプロマポリシーに基づき学位を授与すべき人材を養成する教育プログラムを編成した。
①医療・薬物療法分野:薬を用い医療の現場で高度な知識を駆使できる人材を養成する.
②健康・高齢者医療分野:高齢化社会に備え、健康科学をリードする人材を養成する。
③医薬品開発・高度医療分野:新薬開発の中心的役割を担える人材を養成する.
④医療解析・医療安全分野:副作用情報を解析し、薬物療法の安全性を高める人材を養成する.

 1年もしくは2年次に専門的学識を深めるため分野ごとに必要な専門科目を選択、履修し、同時に「薬学演習」および所属研究室において設定された「薬学専門研究」が進行するプログラムを編成している。2年次では,選択専門科目の履修および「薬学演習」と「薬学専門研究」を継続履修し、研究の途中成果を各種シンポジウムおよび各種学会で発表する。 3年次も2年次と同様に研究を中心とするカリキュラムを設定し、4年次に研究を完成、成果発表に至るプログラムを編成している。
 ④の医療解析・医療安全分野のために高知大学医学部・附属病院と大学間連携して、創薬(新しい医薬品を開発)教育だけでなく、育薬(新しい薬効や適用法を開発)教育を展開できる体制を構築し、医薬共同研究を推進する。また、徳島赤十字病院とも連携し、薬物治療等の最新の動向を学ぶこともできる。臨床課題の研究には、徳島赤十字病院の隣接地に設立した徳島文理大学実習支援センターが活用できる。さらに香川大学医学部・附属病院、香川県立保健医療大学と、高度な医療人養成のための地域連携型総合医療教育研究コンソーシアムを形成している。

カリキュラムの内容

1年もしくは2年次に、選択専門科目から修了に必要な9科目を履修する。1年次に研究室毎に実施される文献検索・紹介および発表法と論文作成法等を主体とする「薬学演習」及び所属研究室において設定された「薬学専門研究」の履修を開始する。3月に研究成果の進捗状況をレポートにして各指導教員に報告する。
2年次では、必要な場合は選択専門科目を履修すると同時に「薬学演習」及び「薬学専門研究」を継続履修し、研究の途中成果を各種シンポジウムおよび各種学会で発表する。
3年次も2年次と同様に研究を中心とする研究室活動を継続する。3月末に研究成果の進捗状況をレポートにして各指導教員に報告する。
4年次では、研究成果の論文発表の準備を始め、7月頃に研究成果を審査過程がある学術論文誌に投稿する。研究成果が1報以上の学術論文として公表されている条件で、12月に博士論文の内審査を受ける。内審査に合格したら、博士学位論文作成を開始し、2月に提出する。3月に研究成果を発表することで本審査(最終試験)を受ける。

医療提供施設との連携体制

高知大学医学部・附属病院と大学間連携をしている。創薬(新しい医薬品を開発)教育だけでなく、育薬(新しい薬効や適用法を開発)教育を展開できる体制を構築して、医薬共同研究を推進している。また徳島赤十字病院隣接地に徳島文理大学実習支援センターを設立している。徳島赤十字病院とも連携し、薬物治療等の最新の動向を共同学習している。
さらに香川大学医学部・附属病院、香川県立保健医療大学と、高度な医療人養成のための地域連携型総合医療教育研究コンソーシアムを形成している。

学位審査体制・修了要件

修了に必要な要件は「薬学演習」4単位と「薬学専門研究」12単位の必修科目計16単位と選択専門科目18単位(9科目)以上、計34単位以上を修得し、かつ博士論文の審査及び最終試験に合格する必要がある。博士学位論文の基礎となる報文は1編以上審査制度のある英文学術雑誌(ピア・レビューあり)に印刷公表されていることが必要である。博士の論文審査委員の構成:(1)主査:学位論文の分野に最も近い大学院教授1名。(但し主指導教員を除く) (2)副査:学位論文に関係ある分野の大学院教授または大学院准教授もしくは大学院講師の2名。博士学位論文の審査は内審査、論文の査読および本審査によって行う。本審査では論文の口頭発表を行う。博士論文審査において英語および学力確認のための学力試験を行う。

ディプロマポリシー(養成する人物像)

上記学位修了要件を満たし、大学院研究科委員会で合格と認めたものに博士の学位を授与する。本大学院を修了したものは、以下の進路を想定している。医療の高度化により、医療現場における本博士課程修了者の活躍の場は広い。本研究科独自の研究に基づく専門教育システムの成果である高度な知識と問題解決能力を生かし、医薬品の研究・開発など製薬企業や関連業界で活躍する専門家となる。例として、高度な専門的技量を備えた指導的役割を果たせる薬剤師、地域医療の先導的役割を担う薬剤師、治験コーディネーター、薬学分野の大学教員、製薬企業の医薬品研究・開発従事者および創薬研究者、食品・栄養関連分野の研究者・教育者となる。薬学部出身者以外の卒業生は、治験コーディネーター、薬学分野の大学教員、製薬企業の医薬品研究・開発従事者および創薬研究者、食品・栄養関連分野の研究者・教育者になることが期待される。

入試日程

令和5年 春入学
Ⅰ期
令和4年9月3日(土)
Ⅱ期
令和5年3月11日(土)

令和4年 秋入学
令和4年7月30日(土)

入学者選抜の方法

英語試験(生物・化学)
小論文(社会人)
面接(研究内容など発表後、大学院教員による質疑応答)

入学定員

6名